QuickML の方法を改良したメイリング・リストの実現に関しては 「QuickML 方式の簡易 “会議室” 管理の応用」 において仕様を検討したが,ここではそこでの選択肢をしぼって,ひとつの仕様にまとめる.
すべてのメイル拡張機能は特定のメイル・アドレスに対応するものとする. したがって,QuickML のようにまだ存在しないメイリング・リストのアドレスを機能アドレスとして指定しなくてもよいようにする.
- メイリング・リストの生成
- 機能アドレス ml-create_<ml-name>@<domain> にメイルを送信する. メイリング・リスト (ここではアドレスだけ) がデータベースに登録される.
- メイリング・リストの抹消
- 機能アドレス ml-destroy_<ml-name>@<domain> にメイルを送信する. メイリング・リストはデータベースから削除される.
- メンバーの登録
- 機能アドレス <ml-name>_add@<domain> (または <ml-name>_add-member@<domain> または <ml-name>_member-add@<domain>) にメイルを送信する. “to”, “cc” によって指定されたアドレスが登録される. (メイルアドレスは機能アドレスのなかにパラメタとしてくみこむことができない (構文がこわされる) ので,別のアドレスとして指定する (表示名として指定することは可能だが,わかりにくい). 機能アドレスを指定することによって,メイリング・リストに登録する意図がないまま宛先として指定されたアドレスがあやまって登録されるのをさけることができる. このとき,指定されたアドレスは “from” のアドレスと一致していてもよい. すなわち,送信者が自分を登録するときも,この方法によればよい. データベースには,そのメイリング・リストのアドレスが追加される.
- メンバーの削除
- 機能アドレス <ml-name>_delete@<domain> (または <ml-name>_delete-member@<domain> または <ml-name>_member-delete@<domain>) にメイルを送信する. “to”, “cc” によって指定されたアドレスが削除される. 機能アドレスを指定することによって,メイリング・リストから削除する意図がないまま宛先として指定されたアドレスがあやまって削除されるのをさけることができる. このとき,指定されたアドレスは “from” のアドレスと一致していてもよい. すなわち,送信者が自分を削除するときも,この方法によればよい. データベースからは,そのメイリング・リストのアドレスが削除される.
なお,上記の例における '_' の用法は 「宛先指定におけるパラメタつきの機能のあつかい」 に準拠している.