オリジナル AI アートに関するブログです．AIアートをつくるときは通常，英語でこまかい記述をプロンプト (呪文) としてあたえますが，そうせずに，みじかい造語や絵文字だけをつかって，AI に自由にアートをつくらせています．

画家名のつづりをもじって AI アートを描かせてみた

AI アート・サイトで “Picasso” や “Dali”，そしてそれらのつづりをすこし変えたものだけをあたえて，生成される画像がどう変化するか，ためしてみました． それらの画家の絵とはまったくちがう画像がつくられることもありますが，つづりをそのままいれるのとはちがう絵画風の画像がつくられることがあります． AI アートとしては，ほしい絵を描かせるために長いテキストをあたえるのが一般的なようですが，このようにぎりぎり削ったテキストをあたえるのもおもしろいとおもいます．

“Picasso” や “Dali” ということばを Stable Diffusion 1.5 にあたえると，たいていはそれらの画家が描いたような絵画風の画像が出力されます． たとえば “Picasso” であれば，つぎのような絵です．

“Dali” ならば，たとえばつぎのような絵がえられます．

そこで，まず “Picasso” のつづりをすこし変えてみます． “Pocasso” とすると，つぎのような絵ができます．

あまりピカソ風にみえなくなっているようにおもいますが，すくなくとも近代画家風の絵を書こうとしています． つづりによっては絵画風でなくなる場合もあります． たとえば “Picassi” とするとサッカーの写真らしきものばかり生成されます． “Picassi” が (私が知らない) サッカー選手の名前ににているからでしょうか?

“Pucasso”, “Picaso”, “Pcasso” でえられる画像を 2 枚ずつえらんでのせます．

それぞれピカソからははなれていますが，近代画家風の絵になっています．

つぎに “Dali” をすこしかえてみます． まず，ダリの本来のつづり “Dalí” をいれてみます． これはダリの絵よりもダリ自身と解釈される傾向があるようです． しかし，このような画像がつくられるのは学習の際にダリ自身のパフォーマンスの写真を多数みているからでしょう．

このなかでダリの絵画風のものは 1 枚だけです．

“Dal”, “Dalo”, “Dalli” などのつづりでは絵画風にならないので “Dalì”, “Dalî”, “Dalï” をいれて描かせた画像を 2 枚ずつのせます．

これらのつづりでも，ときどきダリの写真風の画像がえられますが，それは省略します．

ここでためしに Stable Diffusion のかわりに DALL·E 2 をつかって“Dalï” をためしてみました． まったくちがう結果がえられました． 4 枚つくらせた結果はどれもダリの人形の写真風になりました． つぎのはそのうちの 2 枚です．

くりかえしになりますが，AI アートとしては，ほしい絵を描かせるために長いテキストをあたえるのが一般的なようですが，このようにぎりぎり削ったテキストをあたえるのもおもしろいようにおもいます．

付記: この記事はカナダからのブログの 記事を改訂したものです．