オリジナル AI アートに関するブログです.AIアートをつくるときは通常,英語でこまかい記述をプロンプト (呪文) としてあたえますが,そうせずに,みじかい造語や絵文字だけをつかって,AI に自由にアートをつくらせています.
芸術科学会が開催した Nicograph 2024 という学会で「個人名やペンネームをプロンプトとして生成 AI の「画才」をひきだす」というタイトルの発表をしました. このサイトにあるカナやカナブストラクドの絵についての発表です. 発表の要約やポスターなどの内容については論文サイトのページに掲載しています. ポスターの写真をここに掲載します.
投稿時にはフルペーパーを書いたので,それも上記のサイトからたどれます. それがフルペーパーとしては受理されず,ポスターのあつかいとなりました. Siggraph Asia 2024 にも「アート論文」を投稿しましたが,こちらは拒絶されました.
ポスター・セッションでは AICU/デジタルハリウッド大学の白井暁彦さんとの話が一番有益でした. おもにこのサイトにあるような AI アート作品は著作物とみとめられるのか,著作権はあるのか,というような内容についての議論でした. 著作権をみとめさせるために理論武装が必要だということであり,かんがえておくべき内容です.
また,Stable Diffusion でつくる画像に再現性があるかどうかという点についても話をしました. これまでは完全な再現性はないと理解していましたが,Stable Diffusion のおもな乱数の種 (seed) と sampler の種を固定すれば再現するということでした. 以前の openart.ai 上の実験では完全な再現性はないという結論でしたが,再度そこで実験してみると, openart.ai のインタフェースで乱数の種を固定すれば,sampler の選択しだいでは完全に再現するようにみえました.openart.ai のインタフェースの改善によって それが実現されたとかんがえられます. しかし,このインタフェースで乱数の種を固定すると画像生成の効率がおちるうえ,ダウンロードした画像の種は なんらかの方法で記録しておく必要があるため手間がふえます. そのため,今後もこれまでと同様に種は気にせずに画像生成をつづけることにしました.