デイシンの店ではこれまで AC 100 V 電源や USB 電源 (DC 5 V) の照明器具をあつかってきましたが,最近 12 V 電源 (DC 12 V の電源) で使用する照明器具やテープライトをあつかっています. その理由は,12 V 電源がもっとも LED に適した電源だとかんがえているからです. 複数の LED ランプをくみあわせたり,自由なながさのテープライトをつかうには,12 V 電源がもっとも安価で効率的です.
1 個の LED は直流 3 V くらいで動作します.LED 電球には何 10 個かの LED がはいっていて外からは 100 V 電源 (交流 100 V) を供給しますが,各 LED にはやはり直流 3 V を供給しなければなりません. そのために,LED 電球のなかには 100 V 電源から直流 3 V をとりだすための最低限のしかけがはいっています. しかし,コストをおさえるためには完全な直流にするのは困難であり,ほかにも不完全なしかけのためにいろいろな問題がおこってきます. たとえば,安価な LED 電球の光をカメラでうつそうとすると点滅して絞りがきめられなかったり縞がはいったりすることがありますが,これも問題点のひとつです. また,100 V 電源の電球や器具には安全性を確保するために設計・製造のコストがかさみます. 日本では経産省が PSE という規格をきめていて,100 V 電源の商品はそれに適合している必要があります.これもコストがかさむ原因になります.
100 V 電源のかわりに LED を 12 V 電源で点灯させるようにすれば,上記の問題は解決されます. 12 V の電源アダプタを使用すれば交流 100 V を安定した 12 V 電源に変換することができ, それをつかって 3 個ずつ直列にした LED を安定的に点灯させることができます. 1 個の電球を点灯させるだけであれば 12 V に変換して 12 V 電源の電球を点灯させるより 100 V 電源の電球をつかうほうが安価ですが,複数の電球をまとめて点灯させる場合やテープライトをつかう場合には 12 V 電源のほうが有利になります.
屋内で使用するランプや照明器具に 12 V 電源を使用しているメーカーはまだ Dasyn.com 以外にないようですが,Lixil では屋外用の照明器具で 12 V 電源を使用することを推進しています. 今後はしだいに屋外・屋内をとわず,12 V 電源が普及していくとかんがえられます.