照明器具の電源としては,壁コンセントや天井からとれる交流 100 V をつかうのが一般的ですが, 最近では USB 電源 (直流 5 V) もときどきつかわれます. LED テーブなど,これから普及するであろうあたらしい LED 照明器具には 12 V がつかわれています. 12 V の電源は家庭内ではまだあまり普及してはいませんが,自動車の電池は 12 V なので,くるまのなかでつかう目的ではすでにひろくつかわれています.
日本でつかわれているたいていの照明器具は交流 (AC) 100 V つまり電力会社からおくられてくるそのままの電源をつかいます. スタンドライトなどの電源は壁コンセントからとり,天井のライトの電源はたいてい天井にとりつけられた 引っ掛けシーリングとローゼットとかよばれるコネクタ (下の写真) からとります.
この交流 100 V にくわえて,最近ではパソコンまわりのちょっとしたあかりの電源をパソコンについた USB からとることがあります. USB 電源の電圧は直流 (DC) 5 V です. USB 電源はパソコンからだけでなくて,USB 機器のための充電器 (アダプタ) からとることもできます. つまり,充電器をつかって交流 100 V を直流 5 V に変換してつかうことができます. 100 V の電源をテーブルタップでわけてつかえるのと同様に,USB 電源は USB ハブでわけてつかうことができます. デイシン (Dasyn.com) のオンラインショップではこの目的のために USB ハブや USB 電源タップを販売しています. これらのハブやタップ (下の写真) はテーブルタップよりむしろ安価であり,USB 電源をわけてつかうのに適しています.
しかし,USB の弱点はおおきな電流がとれないことです. USB 充電器では通常,電流が 1〜2 A (アンペア) しかとれないので,10 W (ワット) をこえるあかりをつけることはできません.
そこで登場するのが直流 12 V 電源です. 12 V 電源は自動車ではひろくつかわれていますが,家庭内ではこれから徐々に普及するとかんがえられます. Lixil では庭などでつかう照明器具に 12 V 電源をつかうことをすすめています. 100 V の電源工事には電気工事士の資格が必要ですが,12 V には (そして 5 V にも) それが不要だというのがおおきな利点であるようです. 屋内に関しても,電気工事士でなくても自由に工事や配線ができることは利点です. また,100 V の器具やアダプタは国の PSE 規格をみたさなければならず,それがコストアップ要因になっていますが,12 V にはそれが不要なのでコストダウンにつながります. デイシンではまだ 12 V の照明器具や配線器具を販売していませんが,現在開発しているところであり,今後とりいれていく予定です (4 月 9 日改訂).