CPAN に登録された Perl モジュールのなかには,インターネット・メイルに関するものが多数ある. そのすべてをここであつかうことはできないが,主要なものをサーベイする.
整理するうえで参考になったのは Cozens [Coz 04] である. ここでは,もっとも基本的なものとして,まず Mail::Internet が紹介されている. その後,Mark Overmeer による MIME:Entity, Mail::Message, Mail::Box が紹介されている. しかし,これらは複雑であり,より単純なモジュールとして Email::Simple, Email::MIME がとりあげられている. また,著者自身が整理したものとして Email::Abstract が紹介されている.
これを参考にしてメイル・プロキシをつくるのに適当なモジュールを選択した結果はつぎのとおりである.
- Mail::Message
- Cozens もとりあげていたが,MIME をふくめてメイル・メッセージをあつかうのに適したモジュールである.
- Net::SMTP
- SMPT サーバやプロキシをつくるときに使用することができる SMTP の旧版 (RFC 822) の実装である. Net::SMTP::Server というモジュールもあるが,メイラーへの応答をこまかく制御しようとすると,これではすまなくなる.
ほかにも SMTP 関係では Net::ESMTP (SMTP の現行版 RFC 2822 の実装), NetServer::SMTP, Email::Send::SMTP, Mail::SendEasy::SMTP, Net::Server::Mail::SMTP などがあるが,これらの大半は SMTP クライアントに関するモジュールである. さらに,Mail::Mailer, Mail::Sendmail, Email::Send, Mail::Webmail::Gmail その他まだ多数ある.
参考文献
- [Coz 04] Simon Cozens, "The evolution of Perl Email Handling", http://www.perl.com/lpt/a/846.