David Mann による題記の本 (Apress 刊) を読んでいる. 最近の Windows (Vista/XP) におけるもっともおおきな変化 (進歩?) のひとつは Windows Workflow Foundation (WF) がとりいれられたことだとおもうが,この本はそれが Office 2007 においてどういかされるかを書いている.
WF についてはすでにその概要を調査してはいたが,この本を読んであらためて感じたことは,すでに MS Office を普及させている Microsoft としては,WF を導入することによってビジネスを拡大するためにはぜひ MOSS (Microsoft Office Sharepoint Server) を売る必要がある,それが Microsoft の弱点となりうるということである (といっても,そういうことがこの本に書いてあるわけではない. この本は WF とその使用法の解説書である).
つまり,Office を売るだけなら,これまでの Office を更新するだけであり,WF がなくても他の機能でかせげるかもしれない. しかし,WF をつかうにはぜひ MOSS を買う必要があるということになれば,(既存のワークフロー・エンジンをおきかえる (?)) あらたな需要をひきだすことができる. その一方で,より制限されているとしても MOSS より低価格な (サーバを使用しない?) ワークフロー・ソリューションを提供するベンダがあらわれてユーザがそちらにはしれば,Microsoft の戦略はくずれることになる.
資料
Microsoft Office SharePoint Server 2007 and Related Technologies pricing によると,SharePoint Server 2007 と関連製品の予測価はつぎのとおり.
Servers
- Office SharePoint Server 2007 $4424
- Office SharePoint Server 2007 for Search Standard $8213
- Office SharePoint Server 2007 for Search Enterprise $57670
- Office Forms Server 2007 $4424
Client Access Licenses
- Office SharePoint Server 2007 Standard CAL $94
- Office SharePoint Server 2007 Enterprise CAL1 $75
- Office Forms Server 2007 CAL $54
- Office SharePoint Designer 2007 $187