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MWF:設計仕様検討

宛先指定による添付ファイル自動チェック機能の仕様

メイル誤送信の分析」 に書いたように,重要なメイル誤送信のパターンとして添付ファイルのとりちがえや不足・過剰などがある. これらはメイルを送信する際にチェックすることによってふせぐことができるはずである. そこで,宛先として特定のテンプレートにもとづくメイル・チェック機能を指定することによって,このような誤送信をふせぐ方法について検討する.

チェックの内容はメイル送信の目的などによって変化しうる. そのため,いくつかの宛先を用意して,それらのなかから送信者が選択できるようにするのがよいとかんがえられる.

メイル・クライアントの補間機能をつかえば,あらかじめ宛先のリストをファイルなどから登録する手間が必要だが,それ以降は比較的容易にチェック機能を宛先リストから選択することができる. メイル・アドレスの先頭を “attach” とし,表示名の先頭を “添付” とすれば,どちらかのキーワードを入力することによって検索できる.

基本的なチェック機能として,つぎのようなものを用意することがかんがえられる.

添付ファイルの個数
添付ファイルの個数に制約をつける. たとえば,添付を許可しない,1 個だけとする,2 個とするなど. 宛先の例として,つぎのようなものがかんがえられる: attach-nothing@<domain> (許可しない), attach-one@<domain> (1 個だけ). あるいは,つぎのような指定も可能である: attach-files(0)@<domain> (許可しない), attach-files(1)@<domain> (1 個だけ).
ファイル種別チェック
ファイルの MIME 型をチェックする. たとえば,HTML テキスト ('text/html'),Word 97-2003 ファイル ('application/msword') など. 宛先の例: attach-type_html@<domain> (HTML), attach-type_word97@<domain> (Word 97-2003). 2 個のファイルを添付し,それらが HTML と Word 97-2003 のファイルであるなら,attach-type_html_word97@<domain> という指定をみとめることもできる. 添付の順序には意味がないとかんがえられるので,attach-type_word97_html@<domain> と指定してもおなじである.
ファイル名チェック
ファイル名が特定のものだけを許可する,あるいはプレフィクスやポストフィクスを指定するなど. ファイルの拡張子に関する条件をつければ,ファイル種別チェックと同様のチェックをおこなうこともできる. 宛先の例: attach-prefix_public@<domain> (ファイル名の先頭に “public” がつくものだけを許可 — 情報漏洩防止のため). ただし,任意のファイル名やプレフィクス・ポストフィクスの指定ができるようにするには,特殊なあつかい (宛先名をメイル・プロキシ内で解析して引数のようなあつかいをする) 必要がある.
ファイル内容チェック
添付ファイルが特定のキーワードをふくむことを禁止するなど. 宛先の例: attach-keywords@<domain>. キーワードの指定は Web インタフェースやキーワード登録メイルによる.

これらをくみあわせたりプラグインのような方法をとったりすることによって,さらに複雑なチェックをおこなうことができる. くみあわせかたとしては,チェック機能の宛先を複数指定することがかんがえられる.

なお,上記の例における '_' の用法は 「宛先指定におけるパラメタつきの機能のあつかい」 に準拠している.

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2008-04-27 15:27 に投稿されたエントリーのページです.

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